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コラム

聴覚に障害を持たれた方への接遇方法

2007年08月24日

皆さんは、聴覚に障害をお持ちの方に出会ったことはありますか?聴覚障害者の方にに出会ったら、どのように接すればよいのでしょうか?

聴覚障害とは聞こえづらい、またはまったく聞こえない状態のことを指します。会話はもちろんのこと、状況を把握するための音の情報量が不足している状態です。ひとえに聴覚障害と言っても、聞こえ方は人それぞれ差がありますので、障害をお持ちの方は自身の聞こえ方や生活スタイルに合ったコミュニケーション方法を習得されているケースが多いようです。その為、自分であれこれ考えるよりも、まずは、どのようなコミュニケーション方法で話しかければよいのか本人に確認してから会話を始めるということが重要になってきます。しかしながら、相手が望むコミュニケーション方法がわかったとしても、障害をお持ちの方が私たちの言葉を聞き取るということはやはり難しいものです。そこで、より聞き取りやすいように工夫をします。

例えば、話し手の口元がはっきりと見える位置に立ち、「これから◎◎について話ます」という注意を促してからゆっくりと話をします。工夫というと何か構えがちですが、このようなことに気をつけるだけでも充分相手には伝わりやすくなります。

逆に、やらないほうがいいこともあります。例えば、「ご用件はなんですか?」と聞きたいとき、あえてわかりやすいと思い、「ご・よ・う・け・ん・は・な・ん・で・す・か?」と文章を一字一字切ってしまうことです。しかしながらこのような話し方は混乱する原因になります。一字一字でしか理解できませんので、意味が伝わらないという状況を招きます。上の例で言えば、「ご用件は・なんですか?」というように文節で区切り、ゆっくりと話すことで相手に理解してもらえるようになります。また、聞こえづらいということで通常よりも大声で話しかけることや、大げさな話かたも補聴器を使用している方にとっては聞き取りづらくなりますので、通常通り話しかけるよう心がけましょう。

聴覚に障害がない人からすれば一見適切な会話をしているようでも、実際に聴覚に障害をお持ちの方からすると問題を感じているということが多々あります。このような誤解を解消するためにもまず、相手はどのようなコミュニケーションの方法を希望しているのかを確認しておくことが本当に重要だということになります。ところが、コミュニケーションが取れても、伝わりづらい内容というのは少なからず出てくると予想されます。そんなときにはよりいっそうの工夫が必要となります。

例えば、口の動きが似ている言葉を使うときなどです。「お兄さんの趣味はなんですか?」と聞きたいときに、お兄さんとおじいさんは非常に似た口の動きをします。このようなときには意味を取り間違える恐れがありますので、「あなたの兄弟、お兄さんの趣味はなんですか?」と一言付け加えることで取り間違えを防ぐことができます。また、手話でなくとも、身振り手振りで伝えることも効果的だと言えるでしょう。

聴覚に障害をお持ちの方への接し方は、いろいろあります。ここで紹介したのは、ほんの一部です。ホスピタリティの考え方の中には相手の要望に応えるというものがありますが、聴覚に障害をお持ちの方とコミュニケーションを取る場合、相手がどのような方法で会話を望んでいるのかを知ることが、要望に応えるためのファーストステップと言えるでしょう。もし、街で障害をお持ちの方と出会った際には、是非参考にしてみてください。


<執筆 ホスピタリティマネジメント部 高野 温子>
<監修 續池 均>

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