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コラム

アミューズメント業界とホスピタリティ

2007年09月07日

「アミューズメント業界」とは娯楽や余暇に関わりを持つさまざまな産業を指しますが、その中でも皆さんになじみの深い代表的な業界は、「カラオケ」「パチンコ」「ゲームセンター」「テーマパーク」ではないでしょうか。今回は、その中でも「カラオケ業界」について取り上げてみたいと思います。

カラオケの名前の由来、カラは「空」、オケは「オーケストラ」の略で、オーケストラによる生演奏ではなく、テープやレコードで代用することを表す放送業界ではじまった言葉であり、1971年に一人のバンドマンが発明したシステムが今日の「カラオケ」の原型であると言われています。それ以降30年以上も人々に愛され続けてきたこの業界であるが、ここ数年での利用者数は横ばいに近く伸び悩み感は否めません。1995年、利用人口は5,850万人をピークに2000年は4,900万人。2005年には約4,700万人と微減傾向であると推測されます。(参考:全国カラオケ事業者協会推計)

そんな中、新たなコンセプトのもと新サービスを提供しようとする大手メーカーが、データ配信などの新サービスの開拓を積極的に実施しています。特徴的なサービスとして、カラオケ+飲食のダイニングバー複合店舗やスタイリッシュなデザイナーズルームの提供、自分の歌がプロ並みの仕上がりでレコーディングできるCD録音システムなど工夫が施され始めました。また、料理に関しても季節限定メニューやオリジナルカクテルなど創意工夫が見られます。このように新しい発想からサービスが拡充されることにより、利用者の増加、業界全体の活性化を模索しています。しかし、いくらハード面が充実したとしても、スタッフが提供するソフト面でのサービスが不十分であれば、お客さまの満足感を得ることはできないのではないでしょうか。

例えば、カラオケ店に行った際、基本的な挨拶はあっても笑顔での対応は皆無に等しい状態であったり、部屋まで誘導されず、自分で部屋を探さなければいけないといったことがあれば、お客さまは同店舗のサービスを提供する姿勢に疑問を持つことでしょう。また、ドリンクや食べ物が提供されるタイミングもお客さまのことは一切度外視で、提供側(お店側)の都合で、運ばれてくることも多々あります。このようにソフト面での対応を見る限りでは、お客さまへの“おもてなしの心”を感じることは困難な状況となっています。さらには、昨今改善されているハード面においても、デザイナーズルームなどあるのはまだごく一部の店舗だけで、基本的には室内は狭くテーブルも小さい店舗が多いため、ドリンクをこぼすシーンも散見されます。換気がわるく煙草の煙が滞留してしまい、気分を害することもしばしばだと思います。

サービス業とは、お客さまにどれだけ気分よく帰っていただき、また来たいと思っていただけるかが重要ですから、基本的に自分がやられて嫌な事は相手も嫌がりますので控えるべきでしょう。常に自分の行動に対し親切か不親切かと問いかけながらサービスを実施すれば、“質の向上”がみられるのではないでしょうか。

本来賑やかな場を提供してくれるのがカラオケ業界であり、そのサービスの中でお客さまのことを第一に考えるべきであるということは、カラオケ業界に限らずどの産業、どの企業においても変わる事のない基本概念だと思います。歌う・飲む・食べるに接客サービスがプラスされた“心からのおもてなし”すなわち“ホスピタリティ”が実行されれば、今後微減傾向にある状況の打開策になるのではないでしょうか。


<執筆 ファッションマネジメント部 山田 嘉秀>
<監修 續池 均>

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